FIRE COLUMN
FIREする前に絶対やること7選|退職後に後悔しない金融手続き

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FIRE6年目の僕が、資産額より先に用意してよかったもの
FIREを目指していると、必要な資産額を何度も計算したくなります。年間生活費が300万円なら、4%ルールでは7,500万円。そこに税金、社会保険料、教育費、住まいの修繕費、インフレ、相場の暴落を加えると、必要額は簡単に膨らみます。
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FIRE前に見るべきなのは資産額だけやない。退職日から最初の90日までに起きるお金の流れを先に並べ、書類・保険・年金・税金・支払いを家族と共有できる形に整えます。
まいど!ワクワクFIREのまるです。
FIREを決めると、まず「あといくらあれば辞められるか」を計算したくなる。そこは大事やけど、資産額だけ見て退職日を迎えると、別のところでつまずくんよな。会社員のあいだは給与から自動で処理されていたお金や書類が、退職した瞬間から自分の宿題になるからや。
僕は30歳で会社を辞め、資産6,000万円でFIREした。勢いが最後の背中を押してくれたのは本当やけど、勢いは健康保険の比較も、年金の切り替えも、最終給与の確認もやってくれへん。ここは地味でも、自分で並べるしかない。
今は妻がフルタイムで働き、僕は家事や育児、自分の活動を担っている。だから金融手続きも、僕だけが分かっていれば十分とは思わなくなった。家族が見ても「いつ、何を、どこから払うか」が分かる状態にしておく。退職前にやることは、将来の不安をゼロにする作業やなく、迷う場所を減らす作業やと思っている。
FIRE前に先に作るのは、資産表より「退職日から90日」の一覧
退職日を中心に、90日前、30日前、退職直前、退職後14日以内、退職後1か月以内という区切りで紙に書いてみる。制度ごとに期限が違うから、頭の中だけで管理すると抜ける。
この一覧に入れるのは、資産額だけではない。最終給与が入る日、会社から受け取る書類、健康保険の候補、年金の切り替え、税金の支払い、毎月の引き落とし、家族に共有する連絡先や保管場所までや。書いた時点で、やることの半分は見えるようになる。
1. 退職後に出ていくお金を年単位で書き出す
毎月の生活費だけを12倍して「これで足りる」とするのは危ない。退職後には、住民税、健康保険料、年金保険料、年払いの保険やサービス、家電の故障、車や住まいの修理みたいに、毎月の家計簿に出てきにくい支出がある。
まずは次のように分けて、1年間の予定を作る。
- 毎月必ず出る生活費と固定費
- 年に数回だけ出る税金、保険、更新料
- 医療費や修理費のように時期を読みにくいお金
- 旅行、家族の行事、学びなど削りたくない支出
最後の項目を最初からゼロにすると、数字はきれいでも生活が窮屈になる。FIREは生きるための数字合わせであって、数字に生活を合わせ続けるゲームではないからやな。逆に、毎年必ず来る支出を「たぶん何とかなる」で済ませるのも違う。金額を完璧に当てるより、忘れやすい支出を表に出すことが先やわ。
2. 退職日・最終給与・会社の書類を確認する
退職日は、単に会社へ行かなくなる日ではない。健康保険や年金の切り替えの起点になるし、最終給与や賞与、退職金がいつ入るかで、退職直後の現金の動きも変わる。
会社へ確認する項目は、まとめて聞いておく。
- 正式な退職日と、健康保険の資格を失う日
- 最終給与、未消化の休暇、賞与などの支給予定
- 健康保険資格喪失証明書など、退職後の手続きに使う書類
- 源泉徴収票、退職所得に関する書類、確定拠出年金などの案内
- 会社からの書類が届く方法と、問い合わせ先
退職所得の源泉徴収票が関係する場合、国税庁は受給者への交付時期を退職後1か月以内と案内している。自分にどの書類が必要か、いつ届くのかは会社の担当者にも確認しておく。書類が届くまで何もしないのではなく、「未着ならいつ連絡するか」まで決めておくと気持ちが楽になる。
3. 健康保険の行き先を退職前に比べる
退職後の健康保険は、会社の健康保険の任意継続、国民健康保険、家族の健康保険の被扶養者など、状況によって候補が変わる。保険料だけで決めようとすると、家族の扱いや加入条件を見落としやすい。
協会けんぽの任意継続には、退職日までに被保険者期間が継続して2か月以上あることや、退職日の翌日から20日以内に申し出ることなどの条件がある。これは協会けんぽの案内なので、加入している健康保険組合の人は自分の保険者の条件を確認する。期限を過ぎてから「知らなかった」は、ほんまにしんどい。
比べるときは、本人分だけでなく家族分も含めた年間額、手続きの窓口、退職直後の医療費の支払い方法を一枚に書く。妻が働いている場合でも、家族全体がどの保険に入るのかは別問題や。世帯の事情を入れて決める。
4. 年金と税金を同じ箱に入れない
年金と税金は、どちらも退職後に自分で確認するものやけど、手続きも期限も別や。まとめて「役所に行けば終わり」と考えないほうがいい。
退職後に国民年金の第1号被保険者へ切り替える人は、原則として退職日の翌日から14日以内に手続きをする。配偶者の扶養に入る、次の勤務先で厚生年金に入るなど、状況によって手続き先や区分は変わる。自分がどの区分になるかを先に確認し、必要書類を持って窓口へ行く。
税金は、住民税の納付方法、退職所得、翌年の確定申告の要否などを分けて考える。退職した年の給与が少ないから税金も少ない、と単純には言えへん。前年の所得をもとに請求されるものもあるから、退職後の現金に余白を残しておく。制度の条件は変わるため、最終判断は自治体、年金事務所、税務署などの公式情報で確認する。
5. カードと口座の「引き落とし先」を一周する
退職前に見るべきなのは、カードを何枚持つかだけではない。給与が振り込まれていた口座から、家賃、光熱費、通信費、保険、動画サービス、税金などが落ちていないかを一周することや。
支払いごとに「どの口座から」「何日に」「いくらぐらい」出るかを書き、退職後もその口座に必要なお金が残るかを見る。給与の入金がなくなったあとも自動引き落としだけは続く。残高不足で止まると、生活の小さな手間が一気に増えるんよな。
不要なサービスを解約するのは、その後でいい。先に一覧を作る。カードや口座の役割を整理する話は別の記事で詳しく扱うとして、ここでは「退職後にどこから払うか」を確定させる。作るより、迷わないことが大事やわ。
6. 生活費・制度費・予備資金の置き場所を決める
資産があっても、すべてがすぐ支払いに使えるとは限らない。投資資産を売るタイミング、税金や保険料の引き落とし、家族の予定が重なる月を考えると、生活費と制度費と予備資金を頭の中で混ぜないほうがいい。
口座を無理に増やす必要はないけど、少なくとも次の3つの役割は見えるようにする。
- 日々の生活費を払うお金
- 税金、保険、年金など制度に払うお金
- 急な支出や相場の下落に触らず残しておくお金
家族がいるなら、残高を全部共有するという意味ではなく、支払いの地図を共有する。僕の家でも、妻の収入と僕の家事育児の役割を別々のものとして扱わず、家庭を回すチームの話として考えている。お金の置き場所も同じで、誰か一人しか分からない状態を作らないことが大切やな。
7. 給与が入らない3か月を一度リハーサルする
最後は、退職後3か月分の支払いを実際に並べてみる。給与が入らない前提で、生活費、税金、保険料、年金、臨時支出を払っても、どこからいくら出るかが分かる状態にする。
足りなければ、退職を急がない、支出を一部変える、現金の置き場所を変える、必要なときだけ小さく働く、といった選択肢を検討する。僕自身、FIRE後に必要なときの収入の作り方として配達を試したことがある。毎日働く会社員に戻るか、何もしないかの二択ではないんよな。戻り道があると知っているだけで、資産の値動きに対する見え方も変わる。
これは収入を必ず作れるという話ではない。働く体力、家族の予定、地域、制度、相場の状態で変わる。ただ、「もし生活費が想定を超えたらどうするか」を決めておくことには意味がある。僕は資産が大きく増えたあとに大きく減った経験もあるから、数字が一度うまくいったからといって、未来も同じとは思っていない。
退職の勢いは残して、手続きだけは地面に置く
FIRE前に必要なのは、完璧な予言ではない。退職日、書類、健康保険、年金、税金、支払い、3か月のリハーサル。この7つを、いつ確認するかまで決めることや。
勢いは、会社を辞める最後の一歩を支えてくれる。でも、退職後の生活を守るのは、派手な決断より地味な確認やな。ほんまに面倒やけど、面倒なものを先に片づけると、辞めたあとに自分の時間を自分のために使いやすくなる。