FIRE COLUMN

資産6000万円でサイドFIREして、時間の使い方がどう変わったか

FIREの考え方
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資産6,000万円でサイドFIREしたら、すべての不安が消えて、会社にも二度と戻りたくなくなる。FIRE前は、そんなイメージを持っていました。

資産6,000万円でサイドFIREしたら、すべての不安が消えて、会社にも二度と戻りたくなくなる。FIRE前は、そんなイメージを持っていました。

実際には、6,000万円は大きな選択肢をくれますが、人生を自動運転にしてくれる金額ではありません。家族がいれば支出は変わるし、相場が下がることもある。自由な時間が増えれば、何をして過ごすかを自分で決める必要もあります。

この記事では、FIRE後に感じたことを、資産額の議論から少し離れて整理します。完全リタイアが正解という話ではありません。今の仕事を続ける、週に数日働く、好きな活動で少し稼ぐ。複数の形を比べながら、自分の自由を設計するための材料にしてください。

6,000万円は「安心の完成」ではなく、選択肢の土台

独身で生活費が低い人と、家族や子どもがいる人では、同じ6,000万円でも意味が違います。住居費、教育費、保険、税金、将来の医療費。将来の支出をすべて正確に見通すことはできません。

僕の場合、FIRE後も好きな活動を通じて収入を作る意思がありました。その前提なら6,000万円はかなり戦える金額だと思います。一方で、完全に一切稼がず、資産だけで家族全員の生活を永遠に支えるとなると、僕自身は安心しきれません。

大切なのは「いくらあれば全員が安心するか」という一つの答えを探すことではありません。資産が減ったときに支出を変えられるか、少し働けるか、家族と方針を相談できるか。金額と行動の両方を準備することです。

会社を辞めても、人生が詰むわけではない

FIREをゼロか百かで考えると、会社を辞めるハードルが異常に高くなります。一度辞めたら二度と働けない、完全に資産収入だけで暮らす、資産を取り崩したら失敗。そう考えれば、怖くなるのは当然です。

しかし、週5日フルタイムが無理なら週2日、正社員が合わなければ業務委託、外で働きたくなければオンラインの仕事。足りない分だけ補うという発想に変えると、選択肢は増えます。

無計画に退職しようという話ではありません。生活費と資産を確認し、家族と相談したうえで、それでも想定外のことが起きたら「少し働く」「支出を下げる」「別の収入源を試す」と決めておく。人間は、計画どおりにいかなくても案外やり直せます。

「好きなことで稼ぐ」と「少し稼ぐ」は難易度が違う

FIRE後にYouTubeやコミュニティ運営で大きな収入を作るのは、簡単ではありません。企画、発信、集客、継続が必要で、努力しても収益が出ないことがあります。

一方、生活費の不足を月数万円だけ補うなら、別の方法もあります。僕はフードデリバリーを試しました。上司がいない、始める時間と辞める時間を自分で決められる、ひとりで完結しやすい。地域差はありますが、健康で自転車などの移動手段があれば試しやすい仕事でした。

月100万円を安定して稼ぐ話と、月5万円を必要な時期だけ作る話は、まったく別です。FIRE後の安心に必要なのは、必ずしも大きな事業ではありません。小さな不足を埋める、現実的な収入源を一つ持つことでも十分役に立ちます。

今の仕事が楽しいなら、急いで辞めなくていい

FIREを目指しているからといって、今の仕事を必ず辞める必要はありません。仕事が楽しい、職場の人間関係が悪くない、生活とのバランスが取れている。そう感じているなら、経済的自立だけ達成して働き続けるのも立派な選択です。

「いつでも辞められる」と思えるだけで、会社員生活が楽になることもあります。理不尽な依頼に対しても、人生のすべてを握られている感覚が薄くなるからです。辞めるための資産が、続けるための心の余裕になることもあります。

逆に、家族と過ごす時間が必要、体を壊しそう、もっと試したいことがある。そういう理由が強いなら、退職や時短を選ぶ価値があります。大切なのは、SNSで見たFIRE像ではなく、自分が今の仕事を手放した後に何をしたいかです。

お金の使い方を間違えると、自由はすぐに薄まる

会社を辞めた直後は、平日の昼に外食できる、旅行を好きな日に入れられる、毎日が休日のように感じる。とても楽しいです。

ただ、自由時間が増えると、外食や買い物の回数も増えます。資産を作る力があっても、使い方が雑なら、自由を維持する力は弱くなります。

何に使うと幸福度が上がるのか。家族との時間、健康、趣味、創作、学び。逆に、何となく払っているサブスクや、見栄のための買い物はないか。FIRE後は、節約だけでなく「満足度の高い使い方」を学ぶ必要があります。

資産があるから偉い、にはならない

FIRE達成や資産1億円は、努力の結果かもしれません。しかし、それは人として偉いという意味ではありません。

資産による傲慢さは、家族、友人、店員、自分より資産が少ない人への態度に出ます。人を見下して人間関係を壊したら、自由になるために作った資産が、孤立の原因になります。

FIREは、誰かに勝つための称号ではなく、自分の時間を取り戻すための手段です。働いている人に感謝しながら、自分の人生も大切にする。その両方を持っていたいと思います。

自由時間には、没頭できるものを置いておく

自由は最高ですが、自由だけでは満たされません。映画やゲーム、旅行などの消費は楽しい一方、受け取るだけの時間が続くと、どこかで飽きます。

動画を書く、絵を描く、料理を研究する、イベントを開く、誰かに教える。下手でも、自分の中から何かを外へ出す活動があると、一日は濃くなります。成果が出なくても、失敗や迷いが次のアイデアになります。

僕にとっては、YouTubeやコミュニティ運営がその一部です。すぐに大きな結果が出るわけではありませんが、次に試したいことがあると、朝起きる理由になります。FIRE後の敵は、資産不足だけでなく、退屈です。

FIREは人生の上がりではない

会社員時代は、出社時間、仕事、上司、評価、給料日が生活の骨格を作ります。FIRE後は、それらがなくなり、誰も一日の使い方を管理してくれません。

何をして生きるのか。誰と過ごすのか。何にお金を使うのか。自分は何者でいたいのか。会社を辞めると、これまで先送りできた問いが見えやすくなります。

だから、FIREは人生の最終地点ではありません。自由になった後に、どんな人生を燃やすかを考えるスタートです。

FIRE後の計画は、半年ごとにメンテナンスする

FIREの計画は、退職日に完成するものではありません。半年や一年に一度、次の項目を確認すると、資産額だけに振り回されにくくなります。

  • 生活費は想定どおりか。増えた支出は何か
  • 資産の減少が、想定した範囲を超えていないか
  • 今の働き方や活動は、楽しさと負担のバランスが取れているか
  • 家族の予定や健康に、計画の変更が必要ないか
  • 資産が減った場合の支出・収入の調整案は現実的か

確認の結果、仕事を増やしてもいいし、逆に減らしてもいい。資産が増えたから生活費を上げるのではなく、価値を感じるところへ配分する。FIRE後は、資産運用だけでなく生活運用も続きます。

辞めるか続けるかを、二択で決めない

今の仕事を続ける、退職する、時短にする、部署を変える、副業だけ始める。選択肢を並べて、収入、時間、健康、家族、楽しさの5項目で比較すると、自分が何を重視しているかが見えます。

「FIREしたから辞めなければ」という義務も、「資産があるから働いてはいけない」という義務もありません。資産は、自分を一つの選択に閉じ込めるためではなく、複数の道を比較する余裕を作るためにあります。

サイドFIREの強さは、戻れることにある

完全FIREでは、資産が減ったときに「生活水準を下げる」「資産を取り崩す」「再びフルタイムで働く」といった大きな変更を迫られることがあります。サイドFIREなら、平時から小さく働く経験を持ち、収入と社会との接点を残せます。

もちろん、働くことが好きでない人に無理を勧める話ではありません。自分に合う仕事を、短時間だけ、必要な期間だけ選べることが重要です。働いたらFIRE失敗ではなく、働き方を自分で変えられたなら、むしろFIREの目的に近づいています。

FIRE後に生活を再設計するため、退職前に一日だけ試す、月に数万円を稼ぐ方法を調べる、家族と収入の下限を決める。小さな実験をしておくと、想定外のときも慌てにくくなります。

まとめ:FIREは、もっと柔らかく設計していい

6,000万円で必ず安心できるわけではない。でも、6,000万円だから絶対に無理とも言い切れない。働くか休むか、どれくらい働くか、何にお金を使うかを自分で決められることが、FIREの価値です。

「完全リタイアでなければ失敗」「働いたら負け」「資産が減ったら終わり」という硬いルールを、自分に課す必要はありません。資産が足りなければ少し稼ぐ。仕事が楽しいなら続ける。疲れたら休む。状況に合わせて組み替えられるほうが、自由に近い生き方です。

まずは資産を作る。次に、自由な時間をどう使うかを試す。お金と人生の両方を、自分の手に戻していきましょう。

退職前に「会社がなくても続くもの」を探す

FIRE後の生活を安定させるのは、資産だけではありません。家族との関係、体を動かす習慣、友人とのつながり、夢中になれる活動、困ったときに相談できる相手。会社を辞めても残るものを、少しずつ作っておくことが重要です。

仕事がなくなった日に、すぐ人生の目的が見つかるとは限りません。退職前から月に一度の趣味、週に一度の発信、半年に一度の新しい体験を試す。小さな習慣があると、自由な時間を使うための足場になります。

参考にした公開note:資産6000万円でサイドFIREして感じたこと